旧芝離宮恩賜庭園 | 関東公園ガイド [パークナビ]
               

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旧芝離宮恩賜庭園 | 見どころは石組の蓬莱山と大泉水


旧芝離宮恩賜庭園の見どころ。
ピクニックや散策におすすめの場所も紹介!


旧芝離宮恩賜庭園は、都立九庭園のひとつに数えられる泉水回遊式の都立庭園。
 
4ヘクタールと、比較的コンパクトな広さですが、旧芝離宮恩賜庭園には石を組み合わせて作庭された西湖の堤や築山など、見どころがたくさんあります。
 
旧芝離宮恩賜庭園は浜松町駅から徒歩1分とアクセスも良好で、散策やピクニックが気軽に楽しめる都会のオアシス。
 
この記事では、美しい石組の風景が堪能できる、旧芝離宮恩賜庭園の見どころと、ピクニックにおすすめの場所を紹介します。
 
 
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1.旧芝離宮恩賜庭園の見どころ


旧芝離宮庭園の見どころは、蓬莱山を表した中島や、築山などの石組の造形物です。
 
石組とは自然の風景や不老不死を表現するために石や岩を組んで造った構築物のことで、日本庭園に多く見られます。
 
旧芝離宮恩賜庭園には、富士山周辺の黒朴石で組まれた蓬莱山や泉水の護岸、小田原の根府川石をつかった鯛橋や築山など、様々な石組が配置されていて、旧芝離宮恩賜庭園ならではの荘厳な雰囲気を作り出しています。
 

1-1.大泉水(潮入の池)


旧芝離宮恩賜庭園は、江戸時代におおく造られた池泉回遊式庭園です。
 
池泉回遊式とは、池とその周囲を巡る園路を中心に作庭された日本庭園の様式の一つ。
 
旧芝離宮恩賜庭園の約1/4の面積を占める大泉水は、かつては東京湾の海水が敷かれ、潮の満ち引きによる水位の変化で、異なる景色を楽しむことができた潮入の池でした。
現在は雨水を利用した淡水の池となっています。
 
大泉水の真ん中には、旧芝離宮恩賜庭園の見どころになっている中島が配されています。
 

1-2.中島


不老不死の仙人が住むと言われる中国の深山幽谷、蓬莱山(ほうらいさん)を石組と松の木で表したのが、旧芝離宮恩賜庭園の中島です。
 
作庭当初は、となりの浮島と沢飛石でつながり、干潮時に渡れるようになっていましたが、現在は沢飛石は水没していて渡ることはできません。
 
中島は、木製の八つ橋、および西湖の堤によって陸地と連絡しています。
 

1-3.西湖の堤


中国の杭州(現在の浙江省)の湖の風景を模した西湖(せいこ)の堤は、石で築かれた長さ3.4メートルの土手です。
 
江戸時代の人たちは西湖に対する憧れがあったようで、大名庭園には西湖を模した堤を造営した例が多く、旧芝離宮恩賜庭園の西湖の堤もそのひとつ。
 
西湖の蘇堤を模して造られた西湖の堤は、旧芝離宮恩賜庭園の開園当初から、和歌や絵画の題材として用いられてきました。
 
 
西湖の堤は池の西岸と中島とを繋いでいる堤を歩けば、池からたくさんの鯉が顔をのぞかせますが、エサヤリは禁止されています。
 

1-4.雪見灯篭と州浜


雪見灯篭も旧芝離宮恩賜庭園の見どころのひとつです。
 
雪見灯篭とは、池や墓地を照らすための背の低い灯篭のことを指し、水際に置くことで水面を明るく照らすことができます。
 
旧芝離宮恩賜庭園の雪見灯篭越しに眺める池とビルの光景は素晴らしく、写真スポットになっています。
 
雪見灯篭が建っている州浜は、勾配をつけて池に入っていくように小石を敷き詰めた護岸になっています。
 

1-5.砂浜


州浜の南側にある砂浜は、細かい砂粒が泉水の波打ち際に集められた長さ3メートルほどの浜。
 
都内の大名庭園で、砂浜が配されているのは旧芝離宮恩賜庭園だけです。
 

1-6.大島


大島は大泉水の南に位置する、旧芝離宮恩賜庭園で最大の小島です。
庭園作庭時は、堀になっていたのですが、紀州家の時代に、陸から切り離され陸と島をつなぐ鯛橋という一枚岩の橋が渡されました。
 

1-7.枯滝


山間の渓谷に流れ落ちる滝を、石組だけで再現した枯滝とその周辺は、水が流れていないにも関わらず、山峡の風景が堪能できる場所です。
 
滝の川床は散策路になっていて、通り抜けることができます。
 

1-8.大山


大泉水の南側にある大山は、旧芝離宮恩賜庭園でもっとも標高が高い場所。
 
松が植えられている大山の登山口から登ること30秒で、山頂に到着します。
 
眺望がひらけていたむかしは、この大山から、富士山や筑波山、房総半島などが見えたそうです。
 
現在はそこまでの眺望はありませんが、旧芝離宮恩賜庭園の全景や、浜松町周辺のビル群を眺めることができます。
 

1-9.石柱


むかしは駒つなぎの石と呼ばれていた4本の石柱は、小田原の北條家に仕えていた戦国武将の旧邸から運ばれてきた門柱です。
 
門柱は鎌倉から運ばれてきた石をつかっていたため、鎌倉石と呼ばれていた時代もあります。
 
旧芝離宮恩賜庭園を築庭した当初、この場所には茶室があり、4本の石柱は茶室の柱に使われていました。
 

1-10.根府川山


根府川山(ねぶかわやま)は、大久保忠朝の藩地・小田原の根府川から運び入れた火山石などからなる築山です。
 

2.旧芝離宮恩賜庭園でピクニック

旧芝離宮恩賜庭園でピクニックができる場所は、藤棚のベンチ、四阿、芝生広場、馬見所跡の四か所です。
 
旧芝離宮恩賜庭園には、食事処や売店はありませんが、飲食ができるベンチや、レジャーシートの利用が許可されている広場がありますので、テイクアウトフードやお弁当を持ち込めばピクニックが楽しめます。
 

2-1.藤棚のベンチ


庭園の入口付近にあるおおきな藤棚には、ベンチとテーブルが設置されていて、大泉水を眺めながらピクニックができます。
 
ランチタイムは、年間パスポートを購入している近隣のサラリーマンも、藤棚のベンチで食事をしながら寛いでいます。
 

2-2.四阿


大泉水の東側には、12人程が座れる木造のベンチが設置された四阿があります。
 
四阿からは目の前の大泉水をはじめ旧芝離宮庭園の見どころを、ほぼすべて眺めることができますので、ピクニックの特等席と言えるでしょう。
 

2-3芝生広場


旧芝離宮恩賜庭園の芝生広場は、園内で唯一、レジャーシートをひろげてピクニックができる場所です。
 
芝生広場はそれほど広くはありませんが、ベンチもあり、訪れる人も少ないので、のんびりと大人のピクニックが楽しめます。
 

2-4馬見所跡


石柱の南側にひろがっている馬見所跡のベンチは、木陰になっているので夏でも比較的涼しい場所です。
 
大島や根府川山の景色を眺めながらピクニックができます。
 

3.旧芝離宮恩賜庭園の児童公園

滑り台、ブランコ、ジャングルジムが設置されている旧芝離宮恩賜庭園の児童公園は無料開放公園です。
 
庭園になぜ、児童公園が併設されているのかはわかりませんが、子ども連れで旧芝離宮恩賜庭園に訪れた方は、帰りにちょっと子どもを遊ばせる場所として利用できます。

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4.旧芝離宮恩賜庭園の基本情報

旧芝離宮恩賜庭園へはじめて訪問する方のために、園内のマップとアクセス方法についてご案内します。
 

4-1.旧芝離宮恩賜庭園のマップ


 

4-2.旧芝離宮恩賜庭園へのアクセス

・JR山手線、京浜東北線「浜松町駅」北口から徒歩2分(120m)

・都営地下鉄大江戸線、浅草線「大門駅」B2出口から徒歩2分(120m)

・ゆりかもめ「竹芝駅」2B出口から徒歩6分(500m)
 

4-3.旧芝離宮恩賜庭園の駐車場

旧芝離宮恩賜庭園には駐車場はありませんので、お車の方は周辺の時間貸し駐車場を利用してください。

 

 
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住所 東京都港区海岸1
TEL : 03-3434-4029(サービスセンター)
公園情報開園時間 : 9時~17時
休園日 : 年末年始
入園料 : 150円
園内の施設・弓道場
利用時間 : 9時~16時(月曜日の午前中のみ利用不可)
利用期間 : 年中無休
使用料 : 1時間140円

・児童公園
・芝生広場
・ベビーベッド
・サービスセンター
                   
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