東京 神奈川 埼玉 千葉 関東の公園、庭園、観光地を紹介しているパークナビ
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日本庭園に行ったことがありますか?
ちょっと敷居が高いような響きですが、日本庭園には、一般の公園では体験できないような風光明媚な景観にふれることができます。
都立や県立、府立の庭園から、公益法人や寺院が管理している場所まで、日本には多くの庭園があります。
中には、芸術上、鑑賞上そして学術的にも価値が高い場所として、国や地方公共団体から特別名勝として指定されている庭園も。
日本庭園とはどんなところなのか、庭園の楽しみ方など、行く前に知っておきたい基礎知識を紹介します。
山や海、川などの自然の景色を、石や流れ、植物などを配して人工的に造った庭です。
左右が対称になるよう造られている西洋庭園と比較して、日本庭園は曲線の造形と左右非対称なのが特徴。
大きさや場所は問いません。
その歴史は平安時代までさかのぼり、天皇や貴族が社交の場として造ったと言われ、江戸時代になると、一般の庶民も観光できる大名庭園が人気となりました。
江戸時代に造られた庭園としては、金沢の兼六園、岡山の後楽園、水戸の偕楽園が三名園として有名です。
定義が難しい日本庭園は、その数がはっきりとしていませんが、東京で言えば、都立の庭園が9か所。
その中で、特別名勝に指定されている庭園が六義園、小石川後楽園、旧浜離宮恩賜庭園の3か所あります。
日本庭園は、その造形と鑑賞方法で3つのタイプに分類されます。
池を中心に造られた庭園です。
池は海をイメージしています。
現在、日本にある庭園の多くが、この池泉庭園です。
池泉庭園にある池を舟で巡って楽しむ庭園を舟遊式(しゅうゆうしき)
歩いて楽しむ庭園を回遊式と呼ばれています。
東京の庭園は、茶室や書院も置かれている、江戸時代の池泉回遊式が多いです。
代表的な池泉回遊式庭園は、浜離宮恩賜庭園。
また、池畔やベンチに腰を掛け、近景と遠景を同じ場所からゆっくりと眺める楽しみ方を、座観式(ざかんしき)庭園と言います。
池の他に、築山や林、田園など有機的につなげた庭園。
小石川後楽園など、大規模な庭園の形態です。
水を用いず、砂と石で池や海を表現した庭園。
お寺の境内などに観られる造りです。
大名庭園には必ずといって良いほど、庭の真ん中に鯉や亀が泳ぐ大きな池があります。
池の水は、むかしは近くの海や川から水を引いていましたが、現在では雨水をためて利用している池が多くなっています。
池には中島もあります。
池畔には飛石が敷かれ、池を周回しながら池と周辺の風景を楽しむことができます。
また、池畔に石板や木で造ったベンチも設置されています。
庭園の小高な丘や見通しの良い場所には、屋根と柱だけの小さなあずまやがあり、休息したり庭を眺めることができます。
あずまやは四阿、または東屋と表記されますが、東屋とは田舎のひなびた家の意味。
あずまやは亭(ちん)と呼ばれることもあります。
庭園には松林か竹林があるのが一般的ですが、四季の草木を植えた花壇や、田んぼを有している庭園も。
また、紅葉を楽しむために、モミジやツツジ、ハゼノキなと秋に色づく植物も植えられています。
おおきな庭園ですと、池泉の中島に茶室が設けられています。
これは江戸時代、大名や武将が客人をもてなしたり、茶をたてるために造られたお座敷。
現在では、喫茶室として一般の人でもお茶や甘味をいただくことができます。
書斎や図書室として武士の住宅にあった部屋のこと。
書院のある庭園では、集会場として、また茶会や句会などの催し所として一般に貸し出されています。
昨今の庭園は、一般の人たちに楽しんでもらえるよう、むかしの風情を残しながら、園内にトイレや案内時、レストラン、売店など、一般の公園と同じような施設が設けられています。
また、庭園を堪能したり、四季折々の風景を楽しめるイベントが開催され、人気を呼んでいます。
庭園で行われている主なイベント
庭園ガイド
お抹茶の点て方教室
伝統技能見学会
盆栽展
句会
太鼓や三味線の演奏会
紅葉や桜のライトアップ
風光明媚な庭園は、いつ訪れても非日常的な景観を楽しめますが、季節の花木が咲くシーズンは特におすすめ。
早春の梅にはじまり、春は桜、初夏の紫陽花に花菖蒲、そして秋の紅葉と、色とりどりの花木が庭園に彩りを添えます。
茶室で抹茶を楽しみながら庭園を風景を眺めれば、江戸時代の大名になった気分。
お弁当を持参して、池畔のベンチや四阿で景色を眺めながらいただくのも格別です。
はじめての方はガイドツアーに参加するのもおすすめ。
大きな庭園では、週末に無料で庭園の歴史や見どころを案内してくれるツアーを行っています。
また、入り口の案内所には、庭園の見どころや、園内の地図が掲載されたパンフレットが置いてあります。
庭園は開園時間が決まっていて、だいたい朝の9時に開園し、夕方5時から6時に閉園。
夏季は閉園時間が遅く、冬季は早くなります。
それ以外の時間帯は入園できません。
また、ほとんどの庭園は有料で、例えば都立庭園の場合、
一般 300円
65歳以上 150円
学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
気に入ったら、年間パスポートを利用する方法も。
1,200円ほどで何回でも入園できます。
駐車場を完備した庭園もありますが、障害者の方や観光バスが優先になっていますので、一般の方は公共交通機関を利用してください。
有名な場所から、ちょっとした穴場まで、東京の庭園を12箇所、ご紹介します。
浜離宮恩賜庭園
江戸時代の将軍が利用していた広大な庭。
池に海水を引き込んでいるのはここだけです。
小石川後楽園
水戸黄門が造った回遊式築山泉水庭園。
四季折々の草木を鑑賞できます。
新宿御苑
日本を代表する国民公園のひとつ。
日本庭園と西洋庭園を組み合わせた、特色溢れる庭園です。
六義園
江戸の二大庭園に数えられるほど有名な、回遊式築山泉水庭園。
大泉水や築山など、庭園の要素がすべてあります。
旧古河庭園
日本庭園と西洋庭園が両方配された珍しい庭園。
台地の斜面に咲くバラが有名です。
旧安田庭園
「心」の字をかたどった心字池のある区立庭園。
小さめの庭園なので、人も少なくのんびりできます。
清澄庭園
三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎が、社員のために造成した明治を代表する回遊式林泉庭園。
庭園の西側には、無料の清澄公園が隣接しています。
旧芝離宮恩賜庭園
江戸初期の大名庭園。
池泉の周辺では四季折々の草木が楽しめます。
有栖川宮記念公園
有栖川家にゆかりの深い丘と渓流の公園。
都会の真ん中にありながら、自然の景観を楽しめます。
皇居東御苑
江戸城の本丸、二の丸、三の丸を整備して造られた宮内庁管轄の庭園。
苑内には日本の重要文化財が多数残されています。
大田黒公園
音楽評論家の大田黒元雄氏の屋敷跡地に造られた回遊式庭園。
樹齢100年の大イチョウ並木は圧巻。
池田山公園
高級住宅街にある池水回遊式の庭園。
富士山から気が流れるパワースポットとして話題に。